こんにちは。フードサルベージの平井です。
映像で活動を記録することは、後になって見返すと、
写真よりもその場の空気感を感じられるので、
好きだったりします。写真も好きですけどね。
「毎日放送連携事業 龍谷大学映像コンテスト2016」
という映像コンテストが、京都の龍谷大学で行われました。
「コンテストで総合グランプリをとりました!」と
堀浩治くんと津嶋佑紀くんからメールをもらったのは、
昨年12月のこと。
堀くんと津嶋くんは、龍谷大学社会学部の4年生。
2人は1年間を通して、サルパの活動に密着し取材。
その様子を映像作品に仕上げてくれました。
2人は、「取材させてくれてありがとうございます」と
感謝のことばをくれるけど、
こちらからもお礼を言いたいんです。
ぼくたちは東京中心に活動しているので、
取材のたびに、京都から東京へやってくる2人を見て
(たぶん朝早起きしたりしてるよね、きっと)、
じぶんたちのやっていることを認めてくれる人が
少なくとも目の前に2人いる、
そのことが見えない原動力になったのです。
サルパをテーマにした映像作品が、グランプリという、
なんだかスゴそうな賞(たぶんスゴい)を受賞したことは、
ぼくたちにとっても本当にうれしい出来事。
取材中は、こちらから2人に話を聞けなかったので、
ちょっといろいろ質問してみました。
平井
映像づくりを終えて、率直な感想を
聞かせてほしいんだけど。大変だった?
堀&津嶋
大変でした。取材を進めていくと新たな展開や発見があり。
じぶんたちが考えていた通りにならない中で、
この映像で何を1番伝えたいのかを考え、
臨機応変に物語のパズルを組み立てていくことに
とても苦労しました。だけど、映像は多くの人たちに
協力していただいて完成するものなのだと強く感じて、
感謝とともに、「サルパ」や映像の魅力に
とても引き込まれた良い体験ができました。
平井
映像を見たまわりの人は、どんな反応だった?
堀&津嶋
「サルパ面白そう!」という反応が一番多かったですね。
他には、食材が余ることについて、
「わたしの家にはこれがよく余る!」とみんなで話したり。
実際に興味を持ってくれたゼミの同級生が、
大阪で行われるサルパに参加してくれることになりました。
老若男女問わず、サルパに興味を持つ人が多かったです。
平井
そもそも「サルパ」を何で知ったの?
堀&津嶋
ゴミ問題について調べている中、アメリカニューヨークで
行われている活動「フリーガン」を見つけ、
日本で同じことを行っている団体はないかと調べていく中、
ホームページでサルパを知りました。
平井
なんで映像制作のテーマを「サルパ」にしようと思ったの?
どんなところに興味をもった?
堀&津嶋
じぶんたちは、幼少期に道端に捨てられているゴミに
嫌悪感や疑問を持っていました。大学に入学して、
お互いがゴミ問題について調べている中で、
食品廃棄問題の解決に挑むサルパを見つけて、
興味を持ちました。
サルパといっしょに、食品廃棄問題に対して
何かアクションできないかと考えた末に、
映像メディアを専門としている教諭のゼミに
所属していたこともあり、サルパの映像を制作して、
世界に発信しようと考えました。
平井
はじめに予定していた取り上げ方と、完成した映像とでは、
内容に違いってあるのかな。たぶんあると思うんだけど、
内容はどう変化していったのかな?
堀&津嶋
ほとんど変わりました。はじめは参加者の方に焦点を当てた
サルパについての映像の構成を考えていたんですが、
構成通りにはいきませんでした。
その後、サルパをメインにするよりも、
主催者である平井さんの想いを、視聴する人に伝え、
観ていただいた方たちがサルパについて興味ち、
「食品廃棄問題」について考えるきっかけになる、
そんな内容にしたいと思うようになりました。
平井
これはちょっと難しい質問かもしれないんだけど。
堀くん、津島くんの2人には「サルパ」を
長いこと取材してもらったわけだけど、
外から取材していたからこそ気づいちゃった、
サルパの課題ってなんだと思う?どんなことでもいいんで。
堀&津嶋
イベントが終わったあとに、
参加した人たちが「食品ロス」について
どれだけ考えるようになったのか?を
知る機会がないことだと思いました。
サルパは産まれてから日が浅いので、
今後もプロディーサー講習会など
新たな展開をしながら活動を継続してもらい、
サルパが食品廃棄に関するデータ数値を、
良い方へ導いてくれることを期待しています。
平井
なるほど。サルパに参加してくれた人たちは、
その後自分たち宛に、メールで感想を送ってくれたり、
じぶんで開催してみてくれたり。
そういうふうに行動を起こす人もいれば、
なにも行動を起こさない人もいたり。
でも、行動を起こさないにしても、
もしかしたら意識の変化は、
その人の中で起きているのかもしれない。
「今度から買った食材は使い切ってみようかな」とか。
その辺はぜひ聞いてみたいなぁ。
では、さいごに。
2人が映像づくりを通して、気づけたことってあるかな。
サルパに関することでも、フードロスに関することでも、
接した人たちとのことでも、なんでも良いので。
堀&津嶋
サルパについて取材していく中で、挑戦することは
とても大切なことなのだと思いました。
今までの考え方にとらわれずに新しいことに挑戦する。
サルパをはじめることであったり、
食材の新たな活用方法であったり。
じぶんたちにとっては「映像制作」が挑戦でした。
今回、映像を制作して挑戦することの大切さに気づいて、
また様々な方たちの話を聞いたり、体験していく中で
人の優しさや、考える楽しさ苦しさを直に体感する
素晴らしい経験となりました。
今回の映像制作で協力していただいた、
すべての方にとても感謝しています。
ありがとうございました。
堀 浩治/津嶋 佑紀
龍谷大学社会学部コミュニティマネジメント学科4年