こんにちは。フードサルベージの平井です。
岡山市立大元公民館では、今年の2月から
合計3回のサルパを開催していただきました。
今回は、3回目に開いた後に届いたレポートを
紹介させていただきます。
2月に開かれた1回目のレポートはこちらを。
「岡山市立大元公民館で、
サルパを開こうと思ったのはナゼですか?」
のインタビュー記事はこちらをご覧ください。
公民館の木原さんとのメールでのやり取りや、
届いたレポートを読んでいると、
ぼくらが活動する東京からすこし離れた岡山の地で、
3回もサルパが開かれたことは単純に嬉しいですし、
なにより、直接お会いしたことのない人たちと、
フードロス削減に関する活動でつながれたことは、
「これはなんだかすごいことだぞ」と、
後になってじわじわと実感しているところです。
このレポートの最後の方「主催者の感想」にもありますが、
今回のサルパの参加者と料理人が
身近に感じられるように知り合えたことも
小さいけど大きな一歩だと思う。
料理ってやっぱり楽しいなぁ、と思える人たちが
増えてきたら、その中からサルパを生活に
取り入れてくれる人も出てくるのかもしれない。
そんな期待を大いに持てるレポートでした。
開催概要
サルベージ・パーティをひらきましょう!
第3回「みんなでサルパをやってみよう!」
日程 2017年3月7日 10:00-14:00
場所 岡山市立大元公民館
参加人数 7名
料理担当 宮地 和徳さん(VIGNETTE)参加者みんなで料理。
主催者 岡山市立大元公民館
集まった食材
生うどん、焼きそばソース、キャベツ、ピーマン、人参、
ズワイガニ缶、ツナ缶、シチューの素、ピザ用チーズ、
玉子、メークイン、フェンネル、もち米1升、生姜、
ごぼう、菜の花、実エンドウ、ひじき缶、
ポルチーニ茸ソース、ちりめん、味付のり、マカロニ、
ミニトマト、キュウリ、セロリ、ピーナツ、
マッシュルーム、ピクルス酢、切り餅、こしあん、
コーヒーフレッシュ、味噌、納豆、サツマイモ、
糸寒天、ミルクキューブ、鶏レバー、
ペペロンチーノソース、だしの素、焼鳥丼の素、
おから、残り野菜、バルサミコ酢、杏仁デザート、
オレンジ、リンゴ、パイナップル、シッケ(韓国甘酒)、
リンゴジュース、オレンジジュース、バナナ
出来上がった料理 全10品
「焼きそば風うどん」
カップ焼きそばに添付されているような粉末ソースを
いかに使うかというところから、
無難にうどんを焼きそば風に味付けることになった。
「カルボナーラ風うどん」
生うどんの量が多かったので、焼きそば風とは違う
洋風味付けでもう一種類作ることになった。
カルボナーラのような生クリームや
牛乳のコクを出すため
クリームシチューの素を使った。
「おこわ きのこ風味」
ポルチーニ茸ソースの使い途に悩んでいたら、
シェフから「炊き込みおこわの出汁にしてしまえば
きのこの香り付けができて風味が良くなると思います」
とアドバイスを受け、そのとおりにしてみた。
用途のわからないソースを炊き込むという発想が
斬新だった。出来上がりは意外に
和風味で年輩者に好評だった。
「マカロニサラダ」
ピクルス酢に野菜を浸け、そこへマカロニを
入れただけの手軽なサラダだったが、
ドレッシングを作る手間が省けたのと、
野菜がたくさん食べられたのがよかった。
「ぜんざい」
切り餅を喉ごし良く食べたい、ということで、
こしあんのぜんざいに。
コーヒーフレッシュでまろやかさを出そうと
鍋に投入したが、器に盛り付けてからかけたほうが
見た目におしゃれだったかもしれない。
「納豆入り味噌汁」
「味噌汁は万能だから何を入れてもOK」との
アドバイスに従い、残った納豆のほか、
糸寒天やミルクキューブなど
日頃は絶対に入れないものを入れてみた。
出汁はあえて入れなかった。面白い食感だったが、
味噌汁かといわれれば味噌汁だったし、
「残り物処理するなら味噌汁」を鉄則としたい。
「煮込み鶏レバー」
鶏レバーは下処理が面倒と思っていたが、
「煮込むならしなくてOK」だそうで、気軽に使えた。
最初はペペロンチーノソースだけで煮込んだが、
味が浸透しなかったので、焼鳥丼の素や
お好みソース少々を加えた。究極の味つけ技として、
和風だしの素を加えるよう薦められ、
やっと味がまとまった。
「残り野菜サラダ」
おからをトッピングに使ったら、
バルサミコ酢を吸って野菜に味が絡みやすくなった。
おからは煮物にしか使ったことがないという世代には
新鮮な使い方だった。
「杏仁フルーツポンチ」
レトルト杏仁デザートの甘さと果物の酸味とが調和し、
万人に食べやすいデザートができた。
シロップが足らなかったので、シッケで補った。
「MIXジュース」
参加者の声
料理は好きで、以前から
食材を使い切ることはできていたが、
新たなメニューや発想に出会って
これまでのこだわりが解け、
もっと柔軟に楽しみたいという気がしてきた。
子どもや若い人たち、高齢者や
障がいがある人というように、様々な世代や立場の人と
サルベージ・パーティをやってみたい。
もらい物の食材を持て余してきたが、
もらった者の責任を自覚して、どんな味になろうが
まずはチャレンジしてみる、
使ってみるよう心がけていきたい。
使い切れる量だけ買うようにしたい。
シェフの考え方や仕事の進め方に感心した。
主催者の感想
今回は参加者主体でメニューを考案し、
作業手順をシェフからアドバイスいただいた。
メニュー内容は前回と比べて簡単なものになったが、
多くの食材が使えたので満足度は高まった。
3回の講座を通して、サルパの理念や
集まってみんなで学習することの意義を受講生が
正確に捉えており、目的が達成できたと実感する。
定期的に開催してほしいとの要望が出たのはうれしいが、
次年度は日程や時間枠を変え、
対象を変えて実施してみたい。
ある程度サルパを理解する方達が増えてきたら、
自主運営による定期開催も可能となるのではないか。
講座終了後の企画としてシェフの店で懇親会を開き、
シェフ本来の料理を味わってもらった。
料理のことで相談できるお店が身近にあるのも
今後の糧になると思う。
調理担当者の感想
2回担当させてもらって、サルパのコツが
だいぶわかってきた。3回シリーズの
いいプログラムができたと思うので、
対象や人数によってアレンジしていけば
もっと広げられるだろう。
みんなで楽しみながら食品ロス削減の取り組みが
できるところに、可能性を感じる。
声がかかったら、できるだけ協力していきたい。