フードロスとは、人が食べるためにつくられた食料が、失われたりすてられたりしてしまうことを指します。食べものは生産されてから、わたしたちの口の中に入って消費されるまで、農場や漁場、貯蔵施設、食品加工工場、スーパーやコンビニ、そしてレストランや家庭など、さまざまな場所を川をくだるように旅していきますが(この流れを、経済の言葉でサプライチェーンといいます)、その途中で、まだ食べられるにも関わらず、さまざまな理由から失われたり、すてられたりしてしまいます。

日本では年間約2,801万トンもの食品が廃棄され、食べられるのにすてられているものは年間642万トン、そのうち家庭ですてられるものは年間312万トンという現状があります。
出典:農林水産省「食品ロスの現状 H24推計値」
フードロスは食料・環境問題につながっています。食料をつくるために水や土地などの、無駄づかいからおこる「資源枯渇」。食料生産・加工・流通・処分までに発生する「経済損失」。余計なエネルギーを消費して排出される温室効果ガスなどの「環境負荷」。毎年生産される食料の1/3が失われる一方で、世界ではいまだに、8億人近い人々が飢えているというきびしい現実。これに対して、世界ではフードロス対策の活動が広がってきています。